アンゲロプロス監督死去

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120125-OHT1T00274.htm

新作「The other sea」撮影中の事故死だった様です。20世紀のギリシャを描く第1弾「エレニの旅」(05年)、第2弾「第三の翼」(年内公開予定)に続く新たな三部作の第3弾。世界恐慌前の1928年のギリシャを舞台にした風刺劇という。監督は「今年中には完成させたい」と話しており、来年のカンヌ国際映画祭への出品を予定していたという。

 

映画「エンディングノート」

今年の元旦に映画「エンディングノート」を鑑賞して来ました。その日のブログでも感想を書き込みました。

http://www.hitsuji.info/archives/1155

自分とKATZさんの感想をくらべてもそれほどの違いは感じないと思いましたが、羊座の常連倉中さんは面白い感想を自分のブログで述べています。こうも違うものかと感心してしまいますが、独自の倉中目線はとても面白く、店でも話題にしています。

http://www.kuranaka.com/?s=%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88

 

KATZさんのおすすめ映画5

50/50 フィフティ・フィフティ(ジョナサン・レヴィン監督、   http://5050.asmik-ace.co.jp/

【こんなお話】
酒もたばこもやらない普通の青年アダム、27歳。そんな彼は、ある日突然ガンを宣告される。生存率は50%。その事実を告げた途端、周囲の人間の 態度が一変。病気のアダムに気遣い、誰も今までどおりに接してくれない。しかし、ただ一人、女好きの親友カイルは別だった。カイルと一緒に病気を “ネタ”にナンパしたり、ガンの日々を笑い飛ばそうとするアダム。しかし、病魔は刻一刻と進行していて…(TBCみやぎ映画情報より転載)
【KATZの独断と偏見】
タイトルの「50/50」は、主人公が患ったガンの生存率から取っています。
病気やそれを取り巻く人々の反応など、描写にリアリティがあります。
難病モノは暗く重苦しい映画になりがちですが、本作はコメディの要素を上手に取り込み、重すぎない良質な作品に仕上がっています。それにしても、主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、
色々な役柄をこなしますね。

午後の映画鑑賞

思わぬことからお客さんとあがたさんで映画『日曜はダメよ』(1960年、アメリカ・ギリシャ、監督・脚本・原作ジュールス・ダッシン)を鑑賞しました。

テーマ音楽が60年代の代表曲となり、アカデミー主題歌賞を受賞。

 

映画『怪談』

小林淳著『日本映画音楽の巨星たち』(ワイズ出版)を読んでいます。作曲家の早坂文雄、佐藤勝、武満徹等の日本映画音楽に多大に関わった面々の作品と人物像が詳しく書かれている1冊です。

今読んでいる部分は、映画『怪談』(1965年、東宝、小林正樹監督)の音響演出の箇所です。

公開時の日本での評判の内容はあまりよくなかった。小林の情熱、意欲、加えて撮影、美術、音楽・音響、照明、録音の出来栄えに賞賛を贈りつつ、劇映画としては失敗作に近い、という評価が大勢を占めた。「日本映画名作全集」風の出版物からも落とされている事例が目につく。ところが、近年、その評価に変化が訪れている。小林正樹の映画を再評価しようという動きも無縁ではないが、本作品においてはその第一の理由に、武満徹が行なった音楽効果・音響効果があげられている。【「日本映画音楽の巨星たちⅠ」より抜粋】

どなたか映画『怪談』の感想を寄せていただけませんか。

お正月映画

右岸の羊座も3回目のお正月を迎えました。本年もよろしくお願い致します。

今年の抱負は、時間を作って出来るだけ映画館通いをする事と、観ていない日本映画作品を1本でも多く鑑賞して再考をしていくことです。

早速「映画の日」の本日、桜井薬局セントラルホールで『エンディングノート』(2011年、日本、監督 砂田麻美)を鑑賞して来ました。この映画の鑑賞記を寄せて下さっているKATZさんのコメントも合わせてご紹介します。

http://eiga.com/movie/56519/critic/
【こんなお話】
2007年、東京。熱血営業マンとして高度経済成長期に会社を支え駆け抜けた「段取り命」のサラリーマン・砂田知昭は、67歳で40年以上を勤め た会社を退職。その2年後、第二の人生を歩み始めた矢先に、健康診断で胃ガンが発覚する。残される家族のため、そして自身の人生の総括のため、彼 が最期のプロジェクトして課したのは「自らの死の段取り」と、その集大成ともいえる“エンディングノート”の作成で…(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
素晴らしい映画です。ガン告知を受けた父の最後の日までを、娘である監督が撮った作品です。会社命の父は、自身の死についても周到に段取りします。医師の説明を聞く様子もどこか仕事の打ち合わせのよう。映画の前半はユーモラスに描いていますが、どんどん引き込まれていきます。
最後は、赤の他人である砂田知昭さんがまるで身近な人のように感じられて、観ている自分も悲しくなりました。家族を撮りつつも単なるセルフドキュメンタリーに陥ることなく、エンターテインメント(?)に昇華した監督の力量は、今後も注目です。

【羊座のコメント】

ユーモアと温かさを持ち合わせた男性の最期をスッキリと描いてあり、悲しさと言うよりは幸福感に包まれた印象を持ちました。志半ばで人生を終える人、準備のうえ死を迎えられる人、様々な人生の終わり方がありますが、「逝く人」と「おくる人」すべての人が予習もかねて観て欲しい1本です。映画館は想像していたよりも若い世代と家族連れのお客さんが多く、鑑賞後に近親者で考えるきっかけになるといいのでは?と思いました。良い1年のスタートが切れました。

桜井薬局セントラルホール http://www.sakura-centralhall.jp/

画像1

KATZさんのおすすめ映画5

恋の罪の場面カット

恋の罪(2011年、日本、園子温監督)  http://www.koi-tumi.com/index.html

【こんなお話】
大都会の片隅。どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街の木造アパートで女が無残な死体となって発見された。刑事・和子は謎の猟奇殺人事件を 追ううちに、大学のエリート助教授・美津子と、人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみの驚くべき秘密に触れ、ひきこまれていく。事件の 裏に浮かび上がる真実とは?三人の美しい大人の女達の運命が交錯する…
(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
園子温ワールド全開です。園子温監督は『時効警察』のような職人仕事より、やはり、スクリーンがいいですね。それに応える女優陣がみんな素晴らしい!体当たりの演技です。(特に富樫真さんの演技がいいです)実際の事件にインスパイアされたのでしょうが、文学部助教授という設定は効果的です。かつて「ジーパンを履いた朔太郎」と呼ばれた園子温監督だけに、「コトバ」に対する感覚が繊細で、深いところまで突き詰めていると感じられました。また、3人の女性の対比が考えさせられます。

http://www.dongyu.co.jp/profile/ShionSono/

【羊座コメント】

羊座の常連の方たちの間でも東電OL事件は関心がとても高く、会話の中に度々登場する話題です。園子温監督の世界観でどのように描かれているのか、お正月に観てこようと思います。

KATZさんのおすすめ映画4

ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~

ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~(2010年、ドイツ、フィリップ・シュテルツル監督)

【こんなお話】
天才と呼ばれた文豪・ゲーテ。若き日、詩人になることを夢見ながらも才能が認められず、田舎町の裁判所で働いていた彼は、美しいシャルロッテに恋 をした。彼の文才の最初の発見者であり、くすぶっていた彼を力づけてくれる聡明なシャルロッテに、ゲーテはそのすべてを捧げ、共に生きられないな ら死をもと思いつめるほど惹かれていった。しかし、彼女には父親が決めた結婚話が進んでいて―(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
ボーイ・ミーツ・ガールの物語としても、ヨーロッパの時代物としても、正統派の映画に仕上がっています。奇をてらわず丁寧な映画作りで、エンドロールが終わるまで楽しめました。
ストーリー展開はオーソドックスですが、文豪ゲーテの若かりし日を知り勉強になりました。
かつで観た「愛を読むひと」は、ドイツが舞台でありながら、そして、言葉が重要な要素でありながら英語で作られていてシラけてしまいましたが、この映画は、ドイツ語圏の役者を使い、ちゃんとドイツ語で作られています。監督は「アイガー北壁」のフィリップ・シュテルツェル。

チネ・ラヴィータで上映中  http://www.forum-movie.net/sendai/film/index.html

又も訃報

映画監督の森田芳光さんが亡くなった。

http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/story.html?q=21fujizak20111221015

あがた森魚さんも急な訃報に大変驚いていました。

「12月上旬の函館映画祭で会う予定だったのが、体調が悪く出席出来ないとの連絡を受け、その後を安じていた。若すぎる、まだこれからだったのに・・・。」

映画「家族ゲーム」(1983年)の松田優作と伊丹十三の絶妙の掛け合いが忘れられません。